仙境ヤマナシ旅行記 資料集

本ページは、漫画作品「仙境ヤマナシ旅行記」のための資料集ページです。

内容

  • 前日譚SS「いただきます」
  • 竜胆斑鳩 設定集

以下のSSは、漫画が始まるまでの前日譚です。
セリゼと斑鳩が出会った時の話。
矢印(↓)は、プロットの進行を表します。

※SS……ショートストーリー、サイドストーリー

●SS「いただきます」

セリゼ、神「血溜 阿片(ちだまり・あへん)」を殺す。吸血鬼界全体が狂っていた諸悪の根源の神。
セリゼとその親(ユーイルトット侯爵家)が辛い目にあった根源。頑張って殺した。
よってセリゼは「神討ち」となりし候。

ギリギリのところでセリゼ、生還。消耗が激しく、しばし体力回復に努めんとす。
もとから定宿のない生活、帰るところもない人生である。
たまたま戦いの場が極東だったので、そのあたりをふらふらする。体力回復の意味もあって。

極東、霊峰フージ周辺で湯治。
ところで「神を殺すこと」は様々なものをネジまげる所業であるからして。
ボーッと湯に浸かっていたセリゼの身体---神との闘いによる不可視の傷口から、悪夢じみた呪いの電波が出て、湯治場の湯が休息にラジウム温泉(放射能泉)化!

これはこれで悪くない、休息にリウマチや痛風が治った!とする湯治客もいるけれど、
しかしその効き具合ってやばくね? と思うセリゼ。
疲れを取るための湯治でどないせぇと……と困ったセリゼ。霊峰ダイジョブか。

しょうがなしに湯から出て解決しようとしたセリゼ(全裸)であったが、
突然、吹き抜ける仙の気風を感じる。
そこに居たのは。術を行使し、湯質を元に戻したのは。
新米仙人(2年半)の竜胆斑鳩であった(全裸)。

セリゼ(全裸)「……申し訳ない。文字通りの身から出たサビだ。助かった」
斑鳩(全裸)「ここまでの毒電波を出す傷を、ご自身が湯治でナントカ出来るというのが、凄い話ですけど」
セリゼ「お恥ずかしい。……礼に、夕飯でもおごらせてくれ。蕎麦で良いか?」
斑鳩「あ、これはこれは。何か悪いですね」
セリゼ「ここは素直に【いただきます】と言ってくれたら助かる」
斑鳩「それでは……。好き嫌いを言う子は仙人になれませんから、大丈夫ですよ」

↓ (夕刻)
セリゼ「うむ、この蕎麦の芳しさ(かぐわしさ)(もぐもぐ)。付け合わせの香(こう)もなかなか。
ん?どーした?箸が止まっておるぞ」
斑鳩「お呼ばれしたのがこの湯治町で一番の料亭だ、っていう……(汗」
セリゼ「蕎麦屋上がりの主人だというからな。腕を見てみたくなったものよ」
斑鳩「宿近くの夜鳴き蕎麦を想定していたんですが」
セリゼ「それもそれで【食】の醍醐味であろう」
斑鳩「……ふふっ」

斑鳩「……すでにこの間(ま)に案内されるまでに、お名前は耳にしたんですが。
されど、改めて、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか」
セリゼ「礼儀の正しい奴は好きだな。
---改めて名乗る。ユーイルトット侯爵家第14代当主、
我が名、セリゼ・ユーイルトット。
此度は貴女の術法により世話になった。
僅かながらの宴(バンクェット)を通し、謹んで礼を捧げさせて頂く」
斑鳩「受け取らせて頂きました。
極東の仙道、竜胆ミズを師とする未熟者ながら、師より名を継ぎし一介の【仙人】、
姓を竜胆、名を斑鳩と申します。
以後、お見知りおきを……ユーイルトット侯爵」
セリゼ「セリゼで良い。斑鳩」
斑鳩「わかりました、セリゼさん。それでは、改めてお食事、いただきますね」
セリゼ「よっしゃ(こいつ、矢張り素人じゃないな)。……うわ、この大根と桜エビの炊き込み飯、善いな」
斑鳩「素朴さと洗練を一流の技術で纏めこんだって感じですよね」
セリゼ「お主、解る奴だな……!(ククッ)」

●竜胆斑鳩 設定集

竜胆斑鳩 設定画 表

竜胆斑鳩 設定画 表

竜胆斑鳩 設定画 裏

竜胆斑鳩 設定画 表