キャンプ日誌5th

於:2021/3/6〜7 はるのとなりは寒風強し

2021/3/12(金)後半&川の流れ動画UP
2021/3/8(月)前半UP 

キャンプ場


2021年3月6日(土)〜翌7日(日)
シマーネ農業王国・Y渓谷キャンプ場にて、通算5回目のソロキャンプをしてまいりました。
折しも「ゆるキャン△Season2」の放映も中盤を過ぎ、ますます世間のキャンプ熱が高まっているこの頃でございます。

昨年10月末の森林公園キャンプ(通算4回目)から、数か月ぶり。今年初のキャンプです。
今回は初心に戻り、自分がはじめてキャンプをしたY渓谷キャンプ場にて、独りの時間をゆっくり過ごす目算です。

テント設営


なにせ今回、風が強いのです。
テント設営でも風に煽られました。ロープも追加で3本張りました。

Y渓谷キャンプ場は、渓谷の中にあるだけあって、山の上から、川の方から、四方八方から風が吹いてくるのです。
上記写真のように、広々とした野っ原なので、遮るものが何もないのです。
それは初めてのキャンプの時からよく分かっていたことですが、今回「風」にとことん悩まされました。
慣れた場所であったとしても、まだまだ初心者でございます。慢心はよろしくありません。

焚き火


第3回の海辺キャンプから使用しております、火起こし台。今回も重宝しています。簡易型のかまどですね。
風が強いので、火の取り扱いに気を付けます。テントなどの布ものが燃えてしまっては目もあてられません。何より、他のキャンパーの方々へ迷惑をかけるわけにはいきません。

今回、焚き火動画を撮りました。以下のyoutube動画からご覧ください。

※うまく再生されなかったら、こちらのURLからお願いします。

焚き火動画

カセットコンロの敗北


日が暮れて、春だというのに冬のような寒さです。おお、こりゃたまらん、とテント内に避難して、後述のNEW寝袋に包まって寝ます。
キャンプ場は暗闇に包まれ、夜の時間は長いです。

その後、深夜2時に起きてしまいました。霧雨が降っております。
まずはおなかの中から温(ぬく)めることとしよう。しかし、一向にカセットコンロで湯が湧きません。
風が強いのです。
昨晩(6日夜)からおかしいとは思っていたのです。風が強く、またカセットコンロのような火力の弱さ。
そして風避けのアルミ板もなく……そうなると、こうも湯は湧きにくいのか……。
昨晩の軽食の、ぬるい湯で作ったカップヌードル(フフフ、まずかった)、そして午前2時の夕食「湯切りのいらないタイプ」しょうゆラーメン。
例えチャーシューと葱を添えていても、温度の低い湯で作ったラーメンのコシは、アルデンテの遥か手前のハードボイルド過ぎる固さでした。
思い起すに、あるキャンパーはこの手の食感を「標高の高い味」と表現していました。

旨くはない。決して旨くはない今回のキャンプごはんでした。今回はとことん「風」に悩まされております。

新寝袋


いわゆる今回の「My New Gear...」というやつです。
これまで、ペラッペラの1500円寝袋と薄手毛布しか使っていませんでした。
しかしさすがにこの春先の寒さに恐れをなして、良い寝袋を新規購入しました。
今回のこの新寝袋は、中(チェック柄)のもこもこさもさることながら、サイズが「キングサイズ」、
つまり大柄男性用がもぐっても充分以上に余裕があるサイズの寝袋なのです。

今回これのおかげで、前述の標高の高いラーメンのあと、ぐっすり眠ることが出来ました。
なんと朝8時まで!(笑) いつもはキャンプでここまで眠ることなんてありません。
つまり今までよほど酷い環境で寝ていたことになるんですな……(苦笑)

ナイトルーティンとして、テント内では本を読んだり、MP3プレイヤーで音楽を聞いたり、タッパに入れた柿の種や煎餅をポリポリしています。
(キャンプ場に来てまでTRPG関連本を読むかね)

翌朝 川岸の散歩



翌7日(日)午前8時起床

寝袋のおかげでぐっすり眠ることが出来ました。

ソロキャンプの醍醐味は、大自然に囲まれた孤独のなか、自分自身との対話をすることにあると確信しております。
夜中、キャンプ椅子に座って、飲み物(ジュース)を嗜みながら、藍色の空が白んでいくのをじっと眺めていたり……。
明け方、静かに霧立ち込めるなか、黎明が光差していく様を、音楽を聞きながらじっと見つめていたり……。
景色を見ながら、音楽と世界との調和を感じ、静かにいろいろな事を考えます。
自分のこれまでの人生とか、これからどう生きていったら良いのか、とか。

日ごろどれだけ、雑念(とくに人間関係の欲徳やバランス感覚)にまみれ、慌ただしい社会の日常を送り、自分自身を見失っているか。
初心も、日常への感謝も……何か大切なものを見失い、ただ妙に無駄に忙しくし、迷走しているように思えてきます。
だからこそ、たまにキャンプをしたくなるのです。

キャンプでは、「便利」な物や「快適」な環境は、なかなか得難いです。
しかしだからこそ、日ごろ身の回りにある「便利」な物、「快適」な環境、そして日々付き合っている他者……
そういった存在への、逆説的な感謝の念が湧いてきます。
なんか説教臭くなってくるのはアレですが(苦笑)、単純にキャンプしていると、雨風しのげる家があることって有難く、暖かい湯があることも有難く、
自分を手伝ってくれる他者の存在もまた、有難く感じるものでして。すごくシンプルに。

そんな、座禅の瞑想にも似たようなもの。
むかし、古代ギリシャのアリストテレスが「観想(テオーリア theoria)」と呼び、同じ境地を修道院派キリスト教が「観想生活」という修行の境地としたもの。
それはキャンプでのみ得られるものではなく、わたくしは例えば、模型工作でも、同じ瞑想感覚を得ます。 孤独な静けさが何よりも大事なのです。
そんな瞑想・観想という「自分自身との対話」を求めて、わたくしは今日もテントと寝袋を持って、自然の中に行くのだと思います。

今回は川の流れの動画を撮りました。以下のyoutube動画からどうぞ。

※うまく再生されなかったら、こちらのURLからお願いします。

川の流れ動画